「月額が安いから、こっちにしよう」と料金表の一番上だけを見て決めていませんか。実は、月額だけで選ぶと、事務手数料や工事費のせいで結局は損をしてしまうことがあります。
この記事では、ネット回線の実質料金(総額)の出し方を、電卓が叩ける手順つきで解説します。
結論から言うと、月額に事務手数料・工事費・端末代を足し、割引やキャッシュバックを引いてから契約月数で割ると、本当の負担額が見えてきます。読み終える頃には、比較サイトの月額表示に振り回されなくなるはずです。
結論:実質料金はこの式で出す
- 実質料金(1か月あたり)=(月額×契約月数+事務手数料+工事費+端末代−割引額−キャッシュバック額)÷契約月数
- 月額が安く見えても、事務手数料・工事費・オプション加入条件で他社と逆転することがある
- キャッシュバックは「受け取って初めて割引」。手続きを忘れると実質料金は跳ね上がる
- 縛りあり・縛りなしでは、途中で解約したときの実質料金の変わり方が違う
そもそもなぜ、月額だけで選ぶと損することがあるのか
月額料金は「毎月払う金額」の話です。でも、契約するときに払うお金は月額だけではありません。事務手数料・工事費・端末代など、最初にまとめて払う費用も必ずあります。
たとえるなら、月額料金は「毎月のごはん代」、事務手数料や工事費は「引っ越しのときに一度だけ払う敷金や運搬費」のようなものです。毎月のごはん代が安くても、引っ越し費用が高ければ、トータルで見た負担は変わってきます。
だから、月額だけを比べるのは「ごはん代だけ見て引っ越し先を決める」ようなもの。契約全体でいくら払うのかを見ないと、本当に安いかどうかは分かりません。
くらべてみよう。同じ項目で費用を並べる
まずは、契約の途中でかかりやすい費用の項目を、実名サービスで確認しておきます(2026年7月時点)。
| 比較項目 | おてがる光(マンション) | 5G CONNECT(レンタルプラン) |
|---|---|---|
| 月額料金 | 3,608円(税込) | 5,250円(税込) |
| 事務手数料 | 3,300円(税込) | 3,300円(税込) |
| 工事費 | 新規工事費は一括22,000円、または分割相殺で実質無料キャンペーンあり(要確認) | 工事自体が不要 |
| 最低利用期間 | 公式サイトでは契約期間の縛りなしと案内(条件は要確認) | 公式サイトでは契約期間の縛りなしと案内(条件は要確認) |
| 途中解約でかかる費用 | 解約時にかかる費用の有無と条件は、申し込み前に公式サイトで確認 | 解約時にかかる費用の有無と条件は、申し込み前に公式サイトで確認 |
(金額は変更されることがあるため、必ず各社公式サイトで最新情報を確認してください)
解約時にかかる費用は、契約からどれくらいで解約するかによって条件が変わることがあります。実質料金に直接ひびく項目なので、「いつ解約すると、いくらかかるのか」は申し込み前に公式サイトで確認して、そのうえで計算に入れてください。
月額だけを見ると5G CONNECTのほうが高く見えますが、工事費がかからない分、実質料金の計算はシンプルになります。逆に、工事費がかかる回線は、その金額も足して初めて正しい比較になります。

実質料金の計算手順。電卓で叩ける6ステップ
ここからは、あなた自身で計算できるように、番号つきの手順で説明します。
- 契約する月数を決める:更新なしで使うつもりの期間の目安(例:24か月)
- 月額料金×契約月数を計算する:毎月払う金額の合計
- 事務手数料・工事費・端末代を足す:契約時に一度だけかかる費用
- 割引額・キャッシュバック額を引く:ただし「実際に受け取れる金額」だけを引く
- 合計を契約月数で割る:これが1か月あたりの実質料金
- 同じ月数・同じ条件で他社と並べる:契約月数がずれていると正しく比べられない
例で計算してみる(架空の数字での例です)
実在のサービス名とは結びつけない、あくまで計算の練習用の例です。サービスAとサービスBを24か月契約で比べてみます。
- サービスA:月額4,000円、事務手数料3,300円、工事費0円(キャンペーンで無料) → (4,000円×24か月+3,300円)÷24か月=実質月額 約4,137円
- サービスB:月額3,500円、事務手数料3,300円、工事費22,000円(一括払い) → (3,500円×24か月+3,300円+22,000円)÷24か月=実質月額 約4,554円
月額だけ見るとサービスBのほうが500円安く見えます。でも、工事費を足して割り直すと、サービスBのほうが実質料金は高くなりました。これが「月額だけで選ぶと損する」の正体です。
さらに、サービスBに1万円のキャッシュバックがあり、それを実際に受け取れた場合はどうなるでしょうか。
- (3,500円×24か月+3,300円+22,000円−10,000円)÷24か月=実質月額 約4,137円
受け取れれば、サービスAと同じ水準まで下がります。裏を返せば、キャッシュバックの受け取り手続きを忘れると、この差はそのまま実質料金に跳ね返ってきます。キャッシュバックの受け取り方は「キャッシュバック受け取りの注意点」で詳しく説明しています。

あなたに合うのはどれ?
ここまでの計算方法を踏まえて、タイプ別に整理します。
あなたが「難しい計算はせず、シンプルに比較したい」なら、公式サイトで契約期間の縛りがないと案内されているおてがる光が合います。理由は、更新月を気にせず自分が使うつもりの月数で計算できるため、実質料金の式がこじれにくいからです(解約時にかかる費用の有無は、申し込み前に公式サイトで確認してください)。
一方で、入居日までにネットを用意したい人や、工事の日程が読めない住まいの人には向きません。おてがる光も光ファイバーを引き込む光コラボなので、開通までに工事の順番待ちが必要になるためです。すぐに使い始めたい人は、工事のいらない選択肢も含めて比べたほうが確実です。光回線どうしを比べたい人は「光回線のおすすめ比較」もあわせてご覧ください。
申し込み前のチェック
契約する前に、次の4点を確認しておくと計算のズレを防げます。
- 対応エリア:契約できても、実際の場所で電波や回線の品質が想定と違うことがあるため事前に確認する
- 実質料金:この記事の計算式で、月額だけでなく事務手数料・工事費まで含めて出す
- 速度制限:混雑時間帯や利用量によって速度が変わるサービスもあるため公式で確認する
- 解約条件:縛りの有無、途中解約時の違約金や工事費の残債の有無を確認する。解約のベストタイミングは「違約金・乗り換えのベストなタイミング」も参考にしてください
あなたが「工事費という項目自体をなくして計算を読みやすくしたい」なら、工事が発生しない5G CONNECTが合います。理由は、工事費という変動しやすい項目がそもそも存在しないため、実質料金の計算式がシンプルになるからです。
ただし、オンラインゲームや大容量のデータのやり取りが多く、回線の安定性を最優先したい人には向きません。モバイル回線は電波の状況によって速度が変わるためです。その場合は工事を待ってでも光回線を選んだほうが満足しやすいので、「光回線のおすすめ比較」も参考にしてください。また、解約するときにかかる費用と、その条件(いつ解約するかで変わるかどうか)は、申し込み前に公式サイトで確認して計算に入れてください。
なお、縛りがあり「工事費実質無料」を分割の割引で相殺しているタイプの契約は、契約期間の途中でやめると、残っていた割引を受けられなくなり、工事費の残額を請求されることがあります。この場合、実質料金は思ったより高くなるため、解約条件は契約前に必ず確認してください。縛りなしのプランだけで比べたい人は「縛りなしネット回線ランキング」もあわせてご覧ください。
よくある質問
実質料金と月額料金は何が違いますか?
月額料金は毎月払う金額だけを指します。実質料金は、そこに事務手数料や工事費を足し、割引やキャッシュバックを引いて、契約期間全体でならした1か月あたりの負担額です。
キャッシュバックはいつ実質料金に反映させればいいですか?
受け取り手続きが完了して、実際に口座に振り込まれることが確定してからです。手続きを忘れる可能性がある場合は、計算に入れずに月額と手数料だけで比べたほうが安全です。
工事費の分割払いは実質料金にどう影響しますか?
一括で払っても分割で払っても、支払う総額を契約月数で割れば実質料金は同じ考え方で計算できます。ただし分割の途中で解約すると、残った金額の扱いがプランによって変わるため注意が必要です。
初月にかかる費用と実質料金は同じ計算ですか?
初月の費用は「最初の1回だけ」に注目した金額で、実質料金は「契約期間全体」をならした金額です。目的が違うので、初月費用の内訳は「初月費用の内訳」で別に確認してください。

まとめ
ネット回線を月額だけで選ぶと、事務手数料や工事費、キャッシュバックの受け取り有無で実質料金が逆転することがあります。実質料金は「(月額×契約月数+事務手数料+工事費+端末代−割引−キャッシュバック)÷契約月数」で出せます。契約期間の縛りがあるかどうかでも、途中解約したときの実質料金は変わってくるため、迷ったらこの式に自分が検討している数字を当てはめて計算してみてください。