夜中に突然、部屋の電気が全部落ちた。エアコンの音も冷蔵庫のうなりも消えて、静まり返った部屋でスマホだけが光っている。そんなとき、頼みの綱のスマホの電池残量は43%。家族に無事を知らせて、停電情報を調べて、朝までもつだろうか。一人暮らしの停電は、想像以上に心細いものです。

まず知っておいてほしいのは、自宅のWi-Fiは停電と同時に使えなくなるということ。光回線もホームルーターも、電源がなければただの箱です。この記事では、停電・災害時にネットを確保する方法と、普段からの備えを、時系列で解説します。

停電するとネット環境はこうなる

停電した部屋でスマホの明かりを頼りにする人のイラスト

停電時の各回線の状態を整理します。

回線 停電時 理由
光回線 使えない ONUとルーターが電源必須
ホームルーター 使えない コンセント給電が必須
ポケット型Wi-Fi 使える バッテリー内蔵
スマホのモバイル回線 基本使える 基地局は非常用電源を持つことが多い

ポイントは2つあります。まず、停電中の生命線はスマホのモバイル回線だということ。携帯の基地局は非常用電源を備えていることが多く、停電してもしばらくは通信が生きています(大規模災害で基地局自体が被災・電源切れした場合は除く)。

次に、バッテリーを内蔵したポケット型Wi-Fiは停電中も動くということ。普段ポケット型を使っている人は、図らずも停電に強い構成になっています。

停電直後にやること:情報確保と節電モード

停電に気づいたら、スマホで次の順に動きます。

  1. 電力会社の停電情報ページで、停電の範囲と復旧見込みを確認する
  2. 広域の災害なら、自治体の防災情報やニュースを確認する
  3. スマホを省電力モードにして、画面の明るさを下げる
  4. 不要なアプリを閉じ、動画視聴は我慢する

大事なのは4です。復旧まで数時間かかる場合、スマホの電池が唯一のライフラインになります。「情報収集は文字ベースで、動画は見ない」が鉄則。テザリングでパソコンを繋ぐのも電池を激しく消耗するので、本当に必要なときだけにしましょう。テザリングの電池事情はテザリングだけで一人暮らしは可能かでも触れています。

普段からの備え:3つの防災アイテム

停電・災害時のネット確保は、当日ではなく普段の備えで決まります。一人暮らしなら最低限この3つです。

まずモバイルバッテリー。スマホを2〜3回満充電できる大容量タイプ(10,000mAh以上が目安)を1つ、常に充電した状態で置いておく。これだけで停電への耐性が劇的に上がります。

次に乾電池式の充電器か手回し充電ラジオ。モバイルバッテリーも切れた長期停電の最後の砦です。コンビニで乾電池さえ買えれば復活できます。

最後に、紙のメモ。家族の電話番号、避難場所、契約している回線会社のサポート番号。スマホの電池が尽きたときのバックアップです。

災害時の通信:知っておくと落ち着ける知識

モバイルバッテリーと防災グッズを準備する人のイラスト

大きな災害では、停電していなくても回線が混雑して繋がりにくくなります。そんなときに役立つ知識をまとめます。

フリーWi-Fi利用時の注意の考え方はフリーWi-Fiの危険性と安全な使い方と共通です。非常時でも、大事な情報のやり取りには気をつけてください。

復旧後にやること:機器の再起動

停電が復旧しても、ネットがすぐに戻らないことがあります。慌てずに、ONU→ルーターの順で電源を入れ直してください。停電からの復帰では機器の起動順序が乱れて、正常に繋がらないことがよくあるからです。再起動しても戻らない場合は、回線側の障害の可能性もあるので通信障害の確認方法の手順で切り分けましょう。

回線選びの視点:「災害への強さ」も一つの基準

回線を選ぶとき、速度や料金だけでなく災害耐性という視点も持っておくと、いざというときの安心感が違います。

在宅ワークでネット断=収入断になる人は、メインとは別系統の予備回線を持つ「二段構え」も検討の価値ありです。普段の電気代の話はホームルーターの電気代でまとめています。

在宅ワーカーの停電:仕事をどう守るか

在宅で仕事をしている人にとって、停電はネット断であると同時に「職場の停止」です。慌てないための動き方を決めておきましょう。

まず、停電に気づいた時点で、作業中のデータの状態を確認します。ノートパソコンならバッテリーで動き続けるので、クラウドに保存されていない作業をまず保存。デスクトップの人は諦めて、復旧後の作業計画に頭を切り替えます。

次に、関係者への一報。「停電のため、復旧まで応答が遅れます」と一言送るだけで、会議のすっぽかしや音信不通の心配をなくせます。連絡はスマホのモバイル回線から。

そのうえで、復旧見込みが長ければ移動も選択肢です。停電は地域単位なので、数駅離れたカフェやコワーキングスペースは普通に動いていることが多いのです。ノートパソコンと充電器を持って移動すれば、仕事への影響は最小限にできます。日頃から「停電時の避難先」を1つ決めておくと動きが速くなりますよ。

よくある質問

Q. 停電中でもスマホが繋がるのはなぜですか? A. 携帯の基地局には非常用電源が備わっていることが多く、停電後もしばらく稼働するためです。ただし長時間の停電や基地局自体の被災では止まることもあります。

Q. モバイルバッテリーはどれくらいの容量を選べばいいですか? A. 10,000mAh以上ならスマホを2回前後満充電でき、一晩の停電には十分です。防災用と割り切るなら20,000mAh級も安心です。

Q. 00000JAPANはいつでも使えますか? A. 使えません。大規模災害時に通信各社の判断で開放される臨時の無料Wi-Fiです。平常時には存在せず、開放時はニュースや自治体から告知されます。

Q. 停電が復旧したのにWi-Fiが繋がりません。 A. ONUとルーターの電源を一度切り、1分待ってONU→ルーターの順に入れ直してください。それでも戻らなければ回線会社の障害情報を確認しましょう。

まとめ:停電対策の主役はスマホとモバイルバッテリー

自宅のWi-Fiは停電と同時に止まります。停電・災害時のネットの主役はスマホのモバイル回線で、それを支えるのが普段から充電しておくモバイルバッテリー。当日は省電力モードで文字ベースの情報収集に徹し、復旧後は機器をONUから順に再起動する。この流れを知っているだけで、突然の停電でも落ち着いて動けます。

備えは今日からできます。まず、部屋のモバイルバッテリーの残量を確認してみてください。

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