在宅で副業やフリーランスの仕事をしていると、「家のWi-Fi代って経費にできるのかな」と気になってきますよね。仕事でも使っているネット回線なら、その分はちゃんと経費に入れたいところです。でも、家では仕事以外にも動画を見たりSNSを見たりして使っている。全部を経費にしていいのか、そこが悩ましいポイントです。

結論を先に言うと、在宅の仕事で使っている通信費は、仕事で使った割合のぶんを経費にできます。プライベートと仕事の両方で使うものを、使った割合で分けることを「家事按分(かじあんぶん)」といいます。この記事では、通信費の家事按分の考え方と、やり方の目安をやさしく説明します。

なお、税金の取り扱いは個々の状況で変わるため、最終的には税務署や税理士に確認するのが確実です。ここでは一般的な考え方を紹介します。

通信費は「仕事で使った分」を経費にできる

自宅のデスクで仕事をしながらネットを使う在宅ワーカーのイラスト

副業やフリーランスで収入を得ている場合、その仕事のためにかかった費用は経費にできます。ネットの通信費も、仕事の連絡やリサーチ、データのやりとりに使っているなら、仕事で使った部分は経費の対象です。

ただし、家のWi-Fiは仕事だけに使っているわけではありません。プライベートでも使っているので、料金まるごとを経費にするのは難しい。そこで、仕事で使った割合だけを切り出して経費にするという考え方をします。これが家事按分です。たとえば月5,000円のネット代のうち、仕事で4割使っているなら、2,000円ぶんを経費にする、というイメージです。

在宅ワーク向けの回線選びそのものから知りたい人は在宅ワークのネット回線の選び方もあわせてどうぞ。

家事按分とは「仕事とプライベートを割合で分けること」

家事按分は、ひとつの支出を「仕事ぶん」と「プライベートぶん」に割合で分ける作業です。通信費だけでなく、家賃や電気代など、家でも仕事でも使うものに広く使われる考え方です。

通信費の場合、分ける基準になるのは主に使っている時間仕事に使う日数です。1日のうち仕事でネットを使う時間の割合や、1週間のうち在宅で仕事をする日数の割合などをもとに、無理のない割合を決めます。大事なのは、誰かに聞かれても説明できる根拠を持っておくこと。なんとなく決めるのではなく、自分なりの計算の理由を用意しておきましょう。

分ける基準 考え方の例
使用時間 1日のうち仕事でネットを使う時間の割合
仕事日数 1週間で在宅勤務する日数の割合
使う機器 仕事専用の機器がネットに占める割合

按分の割合はどれくらいが目安?

仕事とプライベートの割合を円グラフで分けるイラスト

「じゃあ何割にすればいいの」というのが、いちばん知りたいところですよね。これは働き方によって変わるので決まった正解はありませんが、考え方の目安はあります。

ポイントは、実態に合った、説明できる割合にすることです。週5日フルで在宅ワークをしていて、日中はずっとネットを使っているなら、仕事の割合は高くなります。逆に、週末だけ副業で数時間使う程度なら、割合は低めになります。実態よりも大きく経費にしてしまうと、あとで指摘されたときに困ります。控えめでも、根拠をもって説明できる割合にしておくのが安心です。

働き方の例 通信費の按分の目安
週5日・日中ずっと在宅ワーク 高め(半分前後〜それ以上のことも)
週2〜3日の在宅・副業 中くらい
週末だけ・短時間の副業 低め(数割程度)

あくまで目安なので、自分の使い方に合わせて無理のない割合を決めてください。判断に迷うなら、税理士や税務署の相談窓口に聞くと、自分のケースに合った答えがもらえます。

経費にするときに準備しておきたいもの

通信費を経費にするなら、あとで困らないように記録を残しておきましょう。難しいことはなく、次のものをそろえておけば十分です。

毎月の料金は、明細やマイページで確認できます。按分の割合をどう決めたか、簡単なメモを残しておくと、確定申告のときや、あとで見返すときに役立ちます。もし仕事専用にもう一本ネット回線を契約しているなら、そちらは仕事のためだけのものなので、按分せず全額を経費にできます。

通信費全体を見直して安くしたい人は一人暮らしの通信費を安くするコツも参考になります。経費にできる額が決まっているなら、もとの料金が安いほど手元に残るお金は増えます。

仕事専用に回線をもう一本という手も

按分の計算が面倒、あるいは仕事でネットを集中的に使うなら、仕事専用にもう一本Wi-Fiを契約するという方法もあります。プライベートと完全に分けてしまえば、その回線の料金は全額が経費になり、按分の手間もいりません。

工事のいらないホームルーターやポケット型Wi-Fiなら、申し込んですぐ使い始められるので、仕事専用回線として手軽です。ビデオ会議が多い人は、プライベートの通信に左右されない専用回線があると、会議中に家族や自分の動画視聴で重くなる心配もありません。オンライン会議が途切れて困っている人はオンライン会議が途切れる原因と対策もあわせてどうぞ。

按分の計算の具体例

言葉だけだとイメージしにくいので、簡単な計算例で見てみましょう。あくまで考え方の一例です。

たとえば、月のネット代が5,000円で、週5日・1日のうち半分くらいの時間を仕事でネットに使っているとします。この場合、仕事の割合をおおよそ半分と考えると、5,000円 × 50% = 2,500円を経費にする、という計算になります。週末だけ数時間の副業なら、仕事の割合はもっと低くなるので、たとえば2割として5,000円 × 20% = 1,000円、といった具合です。

月のネット代 仕事で使う割合 経費にできる目安
5,000円 50% 2,500円
5,000円 30% 1,500円
5,000円 20% 1,000円

ここで大事なのは、その割合にした理由を説明できるようにしておくことです。「週5日、日中はずっと仕事でネットを使うから半分」というように、自分なりの根拠をメモしておけば安心です。割合に決まった正解はないので、実態に合った無理のない数字にしておきましょう。具体的な計上に迷うときは、税務署の相談窓口や税理士に確認してください。

よくある質問

Q. 会社員の副業でも通信費を経費にできますか? A. 副業で得た収入に対して、その仕事のためにかかった通信費は経費にできます。家でも私用で使っているぶんは家事按分で分けて、仕事ぶんだけを計上します。

Q. 按分の割合は何割までならOKですか? A. 決まった上限はありませんが、実態に合った説明できる割合にするのが基本です。実際の使い方より大きく見積もるのは避けましょう。判断に迷うときは専門家に相談してください。

Q. スマホの通信費も経費にできますか? A. 仕事で使っているなら、Wi-Fiと同じく仕事ぶんを家事按分で経費にできます。仕事専用のスマホなら全額が対象です。

Q. レシートや明細は必要ですか? A. 料金がわかる明細や、按分の根拠メモを残しておくと安心です。あとで確認を求められたときに説明できるようにしておきましょう。

まとめ:仕事で使った分は、無理のない割合で経費に

在宅で副業やフリーランスをしているなら、仕事で使っている通信費は経費にできます。家ではプライベートでも使うので、料金まるごとではなく、仕事で使った割合だけを家事按分で切り出すのが基本です。

按分の割合は働き方によって変わるので、決まった正解はありません。大事なのは、実態に合った、説明できる割合にすること。料金の明細と按分の根拠メモを残しておけば、確定申告のときも安心です。計算が面倒なら、仕事専用にもう一本回線を契約して全額経費にする手もあります。

なお、税金の取り扱いは個々の状況で変わります。この記事は2026年6月時点の一般的な考え方なので、具体的な計上は税務署や税理士に確認してくださいね。

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