在宅ワークで会社のシステムにつなぐと、いつもの何倍も待たされる。ファイルを開くのに数十秒、画面共有はカクカク、たまにVPNがぷつっと切れて再接続。「オフィスだとサクサクなのに、家だとどうしてこんなに遅いの」。リモートワークが日常になった今、多くの人が抱えるストレスです。

結論から言うと、VPNが遅い原因は「VPNの仕組み上の重さ」と「自宅回線・Wi-Fiの弱さ」が合わさって起きていることがほとんどです。会社側の設定はいじれなくても、自宅側でできる対処はいくつもあります。この記事で順番に見ていきましょう。

そもそもVPNが遅くなるのはなぜか

自宅から会社のネットワークにVPNでつなぐイメージのイラスト

VPNは、自宅から会社のネットワークまで暗号化した専用トンネルを通して通信する仕組みです。安全な代わりに、いくつかの理由でどうしても遅くなりやすい面があります。

このうち会社側の要因は自分では変えられません。だからこそ、自分でコントロールできる「自宅の回線とWi-Fi」を整えるのが改善の近道になります。まずは自宅のネットが本当に遅いのかを通信速度の測り方で確認しておくと、原因の切り分けがスムーズです。

自宅側でできる対処1:有線接続にする

一番効果が出やすいのが、パソコンをWi-FiではなくLANケーブルでルーターに直接つなぐことです。VPNは安定した回線を好むので、電波が揺れるWi-Fiより有線のほうが速度も安定性も上がります。

デスクトップはもちろん、ノートパソコンでも変換アダプタで有線化できます。在宅ワークの席が固定なら、有線化は最優先の対策です。やり方はLANケーブルで有線接続する方法にまとめています。

自宅側でできる対処2:Wi-Fiの電波を強くする

有線が難しいなら、Wi-Fiの質を上げます。ポイントはこの3つです。

置き場所だけで体感が変わることも多いので、まずはWi-Fiルーターの置き場所を試してみてください。それでも部屋の奥まで届かないなら、中継機やメッシュも選択肢です。

自宅側でできる対処3:帯域の取り合いを減らす

家族が同時に動画とゲームで回線を使う様子のイラスト

同居人が動画を見ていたり、自分のスマホがバックグラウンドで大きな更新をしていると、限られた回線を取り合って会議中に遅くなることがあります。

オンライン会議が途切れる問題はオンライン会議が途切れる原因と対策でも詳しく扱っています。会議の質を保つコツは共通です。

それでも遅いときの切り分け方

自宅側を整えても改善しないなら、原因が別にある可能性があります。次の順で切り分けます。

確認すること 遅い場所の見当
VPNを切ると速いか 速くなるならVPN側・会社側の要因
速度測定で自宅回線が遅いか 遅いなら自宅の回線・Wi-Fi
特定の時間帯だけ遅いか 会社の混雑か回線の夜間混雑
同僚も同じか 会社側の共通問題

VPNを切ったとたん速くなるなら、自宅回線は問題なく、会社側やVPNの設定が原因。この場合は自分で直すのは難しいので、情報システム部門に状況を具体的に伝えて相談するのが早道です。夜だけ遅いなら回線の混雑が疑われ、契約回線そのものの見直しも視野に入ります。回線が根本的に弱い場合の選び方は在宅ワークにおすすめのネット環境を参考にしてください。

よくある質問

Q. VPNを使うと必ず遅くなりますか? A. 暗号化と経由の分、多少は遅くなります。ただ自宅回線が速く安定していれば、体感で困らない程度に収まることも多いです。遅さが極端なら別の原因を疑いましょう。

Q. Wi-Fiと有線、VPNにはどちらが良いですか? A. 有線接続が有利です。VPNは安定した回線を好むため、電波が揺れるWi-Fiより、LANケーブルでの有線接続のほうが速度も安定性も上がります。

Q. 自宅回線を変えればVPNは速くなりますか? A. 自宅回線が原因なら改善します。ただし会社側の混雑やVPNサーバーの性能が原因の場合は、回線を変えても効果は限定的です。まず切り分けをしましょう。

Q. ポケット型Wi-FiやテザリングでもVPNは使えますか? A. 使えますが、モバイル回線は電波状況で速度が上下しやすく、VPNだと不安定さが目立ちがちです。腰を据えて働くなら固定回線やホームルーターのほうが安心です。

まとめ:会社側は変えられなくても、自宅側は整えられる

会社VPNが遅い・切れる悩みは、「VPN自体の重さ」と「自宅回線・Wi-Fiの弱さ」が重なって起きています。会社の設定は変えられませんが、有線化・Wi-Fiの見直し・帯域の取り合い解消という自宅側の対策で、体感はかなり変わります。

それでも直らないときは、VPNを切って速いかどうかで原因を切り分け、会社側の問題なら情報システム部門へ。自宅回線そのものが弱いなら、在宅ワーク向けの安定回線への乗り換えも検討しましょう。

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